フィリピン省庁の再編により「POEA」から「DMW」へ名称変更
概要
DMW(Department of Migration Workers / 移民労働者省) は、OFW(海外で働くフィリピン人労働者)の保護や医療サービスの提供、海外労働のための手続きに関するワンストップ窓口となることを任務とするフィリピンの政府機関です。
MWO申請からOEC取得申請までの一連の手続きにおいて、OECの発行許可の機能を担っていたPOEA(Philippine Overseas Employment Administration / フィリピン海外雇用庁)を含む7つの省庁・組織が、DMW(Department of Migration Workers / フィリピン移民労働者省) に統合されました。
POINT
POINT厳密には名称変更ではなく組織再編ですが、MWO申請では単純に名称が変更されたとご理解ください。
[名称変更前]
POEA(Philippine Overseas Employment Administration / フィリピン海外雇用庁)
[名称変更後]
DMW(Department of Migration Workers / 移民労働者省)
統合の経緯
フィリピン政府はこれまで、海外で就労する自国民の権利と利益を保護するため、人材を受け入れる日本の団体や企業を対象に厳格な書類審査を行ってきました。しかしながら、実際に人材を受け入れるまでには多大な時間と労力が必要とされていたという事実があり、フィリピン人が日本の団体や企業で働くことを困難にしてきました。
このような状況のなか、2021年12月30日、ロドリゴ・ロア・ドゥテルテ大統領によって署名された移民労働者省法および共和国法第11641号に基づいて、DMW(Department of Migration Workers / 移民労働者省)の創立が決定しました。
2022年2月3日、前述で成立した移民労働者省法 (RA 11641) が 施行され、2022年秋の省庁再編により、DMW(Department of Migration Workers / 移民労働者省)が新設されました。DMWの設立により、これまで複数の省庁(DOLE(Department Of Labor and Employment / 労働雇用省)、OWWA(Overseas Workers Welfare Administration / 海外労働者福祉局)、DSWD(Department of Social Welfare and Development / 社会福祉開発省))が所管してきた「フィリピン人の海外労働に関する権限や許認可の権限および機能」が一本化されました。これにより、日本の団体や企業にとって、受け入れ準備の効率化が実現できるようになりました。
DMWとして統合された省庁・組織
- POEA(Philippine Overseas Employment Administration / フィリピン海外雇用庁)
- DFA-OUMWA(Office of the Undersecretary for Migrant Workers’ Affairs of Department of Foreign Affairs / 外務省移民労働者担当次官室)
- ILAB(International Labor Affairs Bureau / 国際労働局)
*DOLE傘下 - POLO(Philippine Overseas Labor Office / 海外労働事務所)
*DOLE傘下 - NMP(フィリピン 国立航海訓練所 / National Maritime Polytechnic)
- NRC(National Reintegration Center for OFWs / OFWのために大手財閥SMグループが中心となって設立した民間組織)
*OWWA傘下 - OSWA(Office of the Social Welfare Attaché)
*DSWD傘下
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